春の農産物販売の機会として「緑の市」が行われていますが

植物バイオ部門では「コチョウラン(ファレノプシス)」を販売しています。

 

販売に至るまでには最短でも4年ほどが必要となります。

高温多湿を好み耐寒性は低いので室温管理など生育環境に注意が必要な品種です。

 

今回はそんなコチョウランの播種に生物環境工学科の2年生フラワーバイオ専攻生が

取り組んだ様子をご紹介いたします。

 

  1. ※莢(さや)の切除             ※マメ科植物の種子を包んでいる殻

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コチョウランは播種から栽培をし大きくなると夏ごろに人工交配を行います。

それによって出来た莢を切り取り培養します。(切り取りの際にも切り口から雑菌が入らないよう

剪定ばさみも消毒します)

 

2.莢の洗浄

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クリーンルーム(無菌室)だからといって必ずしも作業を行った培養物が成功するわけではありません。

ですので失敗してしまえば過去の先輩や自分たちが育ててきた生産物が無駄になります。作業を行う

生徒たちも集中して指示を聞き作業にあたります。

【作業を始める際に作業手順について確認する様子。】

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3.殺菌作業

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4.莢にメスを入れ、種の摘出

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5.取り出した種子を培地に植え付け

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作業が完了した培養瓶は照射量や室温の管理されたクリーンルーム(無菌培養室)内で培養されて

早ければ2年ほどで順化(屋外環境へ馴れさせる)することができるようになります。

こうして大きくなったコチョウランを次の後輩たちに受け継ぐという循環もきずかれています。

 

生徒たちが身に着けた技術と時間をかけて栽培したコチョウランが春の「緑の市」で並ぶことをお楽しみに!