【生物環境工学科】ひとまろビジョンとシクラメン
2021年12月04日
ひとまろビジョンで放送されている「はじめての菜園生活」というコーナーでは、野菜の育て方を職員が説明しています。
ですが、このコーナーで翔陽高校の農場で生産されているシクラメンの管理方法などについても視聴者の方にお届けしたい!というひとまろビジョンさんからの要望もあり、取材を受けることになりました。
ハウス内に入り、職員がシクラメンの花言葉や管理方法(枯れ葉取り、葉組み)などを説明しました。
具体的な作業の様子を草花専攻の3年生がデモンストレーションしました。
緊張しながらも、日頃の実習の成果を表現できました。
【シクラメンの管理について】
肥料は緩効性肥料(置き肥)や液肥を涼しい季節に適宜与えてください。
暑い時期に与えると吸収しすぎてしまうようです。
枯れ葉取りは、その名のとおり枯れた葉や花を取り除く作業のことです。
枯れ葉などをそのままにしておくと病気の原因となるおそれがあるので、こまめに取りましょう。
葉組みとは、
1.葉の形を整えたり、
2.花芽の位置を調整したりするほかに、
3.株がまだ小さいときに株の中心部を開けて球根に光を当て刺激を与えることです。
3.の条件で葉がたくさん生えてくるようになるようです。
シクラメンは葉の数ほど花芽がつくといわれています。
そのため、この葉組みという作業は重要な作業であると言えます。
シクラメンは、日光が好きな植物です。ですが、強すぎると弱ってしまいます。
レースのカーテン越しなどの明るい日陰程度が良いとされます。
翔陽高校では40000lux以下で管理しています。(アプリの照度計で計測)
シクラメンは、暑すぎる場所が苦手です。
そのため、春を過ぎた頃になると葉が枯れだし、花もつかなくなったりなどして、球根だけになります。
その状態になったら「もうおしまい」と思って処分してしまっている方が多くいらっしゃると思いますが、
ちょっと待って!!まだ咲くかもしれません!そのシクラメン!!あきらめないで!!!
<このシクラメン、来年も咲かせたい!>
シクラメンは植物ですが、私たち人間と同じ生物です。
種まきから出荷まで約1年かかります。
そこから春まで約半年弱休みなくずっと花を咲かせ続けるということを、人間の私たちに例えるとどうなるでしょう?
疲れますよね?シクラメンも疲れます。
見た目が悪くなってきたら水を与えず、あえて枯らします。
そして、球根だけの状態にします。
そしてそのまま放置します。
すると暑さが和らぎ涼しくなった頃から芽が出てきます!!
暑さに弱いので、その時期に休眠させて力を蓄えることで、暑さが和らいだ頃に蓄えた力を使って復活してきます。
それまでは人間が我慢するときです。
ただし、復活できる球根にも条件があります。
それは、「球根が固い」ということです。
ブヨブヨ柔らかい状態の球根は、病気に侵され腐っています。
そうなった株は残念ながら復活できません。
<シクラメンを大きくしたい!>
翔陽高校で栽培しているシクラメンは5号鉢というサイズの鉢を使用しています。
1号あたり3cm(直径)なので、15cmの鉢となります。
根域を広げてやると株も大きくなりますので、5号鉢よりもサイズの大きな鉢に植え替えると徐々に株は大きくなっていきます。
大きな鉢に植え替えたシクラメンの球根は直径10cm以上にもなります!
球根が大きなシクラメンは、春にはものすごいボリュームの花をつけます!
シクラメンをご購入の際は、ぜひお試しください。